ソーシャルレンディングファンド研究ブログ

ソーシャルレンディング各社のファンドの内容良悪を研究します。

さくらソーシャルレンディングの「さくら九州セレクトファンド1号」

このソーシャルレンディングの概要情報

ソーシャルレンディングファンドの組成会社のホームページから確認した、本ソーシャルレンディングファンドの概要情報としては、下記の通りです。 なお、案件1及び案件2として表記されている案件のうち、募った資金の大半を融資する、「案件1」のほうに限りまして、下記、検証致します。

このソーシャルレンディングファンドの組成会社は

さくらソーシャルレンディングの組成ファンドとなります。

ソーシャルレンディングファンドの正式名称は

「【不動産担保付】さくら九州セレクトファンド1号(オープン記念特別配当)」というのが、同社公式ホームページ上の、正式名称となります。

ソーシャルレンディングファンドのスキーム図は

既にホームページ上において、スキーム図が掲載されていませんでした。

ソーシャルレンディングファンドから資金を借りるのは

事業者B社、との表記があります。 ただし、本事業においては、別途、事業者Bから資金を借りる、事業者S,という事業者が存在します。 こちらが、本事業における実質的な最終債務者である、と見なすことが妥当でしょう。

貸付資金の総額は?

ソーシャルレンディングファンドからの貸付は、1千万円。 ただし、別号も合わせれば、2千万円の貸付、とのことです。

借り手の資金使途は?

本事業の最終債務者たる事業者Sとしては、事業者Bから借りた資金を、事務所改装資金に充てる、とのこと。

貸付・運用の期間は?

2017/01/13から2017/07/31まで、6カ月間の貸付・運用となります。

担保設定(人的・物的)の状況は?

事業者Bとしては、事業者Sの所有する土地・建物に対し、第二順位の抵当権を設定する、とのこと。

返済原資は?

事業者Bとしては、事業者Sから受け取る返済金を原資に、さくらソーシャルレンディングへの返済を行う計画である、とのこと。

期待利回り(年率)は?

9パーセント、とのこと。

資金募集達成度は?

100パーセントの資金募集を達成したファンドです。

運用・返済状況は?

本記事執筆本日時点において、さくらソーシャルレンディングに関しては、延滞発生情報の公開は為されていません。 然るに、無事に償還・返済完了を迎えたものと思われます。

ソーシャルレンディングファンドのポイント

私が考える、本ソーシャルレンディングファンドのポイントは、下記の通りです。 なお、あくまでも、私の個人的な見解である旨、あらかじめ、ご了知下さい。

スキーム図の閲覧ができなかったのは残念

2017年募集、ということで、非常に古いファンドであるためか、 さくらソーシャルレンディングのホームページ上において、本ソーシャルレンディングファンドのスキーム図を確認することが出来ませんでした。

スキーム図が閲覧できない関係上、LTV値評価が出来ない。

担保物の評価として、「約1億1,100万円」との表記がありますが、 あわせて、「第二順位抵当権」である旨が明記されています。 然るに、第一順位抵当権が存在するわけですが、その第一順位抵当権の債権額が、ファンド概要において記載されていません。 ※おそらく、昔はスキーム図に記載されていたのだと思いますが、上述致しました通り、現在、スキーム図が閲覧できぬ状況でした。 このため、当該担保物に設定される債権額の総額が分からず、 ひいては、LTV(Laon to Value)値の計算が出来ない、という点は、残念です。

総論

  • 半年程度、ということで、運用期間も手ごろ。
  • 利回りも10%弱と高利。
  • しかし、現状スキーム図が閲覧できぬ状態であるため、LTV値の計算などが出来ない関係上、リスク・リターンのバランスについて、正確な勘案が出来ぬ点が、残念。

上記あたりが、私の本ソーシャルレンディングの見立て・総論となります。

ソーシャルレンディングファンド検証のまとめ

今回は、さくらソーシャルレンディングソーシャルレンディングファンド「さくら九州セレクトファンド1号」を題材に、検証をさせて頂きました。 繰り返しとなりますが、本記事文中の表現は、いずれも、私のごく個人的な意見に過ぎません。 その点は、くれぐれも、ご承知おきください。 しかし、その限りにおいて、少しでも、ソーシャルレンデイング投資にご興味をお持ちの方にとって、 ご参考になさって頂ける内容と出来たのであれば、小ブログの管理人として、嬉しい限りです。 それでは、また次回の記事で、お会いしましょう!